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【グレートプリテンダー】最後の大統領って誰?SEASON2の感想

GREAT PRETENDER

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グレートプリテンダーSEASON2「Wizard of Far East」のラストシーンの大統領は、エディ・カッサーノが出資した映画『灼熱の要塞』の割り箸拳の男だ。

引用元:グレートプリテンダー公式サイト

ちなみに彼の名前はラジ―。CVは大塚明夫。これは大塚明夫の無駄遣いと言うほかない。

さて、Case4の「Wizard of Far East」は9話構成だった。

それまでのCaseは5話程度だったので大きく風呂敷を広げた感があり、うまく収拾がつくのだろうかと一抹の不安がよぎった。しかし、脚本はあの古沢良太氏である。その心配は言うまでもなく杞憂であった。見事なストーリー展開で、まさにグレートプリテンダーの集大成であった。

あらすじ

まず、Case4のあらすじを簡単におさらいしよう。

詐欺から足を洗って真っ当に生きるべく、エダマメは日本の貿易会社に就職した。

が、これもお決まりである。

全てはローラン一味に仕組まれたものだった。ローランはかつての恋人・ドロシーを討った上海組織に復讐すべく、エダマメが上海組織の取引先である貿易会社に入社するよう仕向けたのだ。

またしてもローランの手のひらで踊らされていたことを知ったエダマメは、作戦にはない行動を取ってローランに一泡ふかせ、また、父親との過去を清算するのだった。

感想

Case4を一言で言い表すと答え合わせである。

謎多き男・ローランは何者なのか。なぜエダマメを一味に誘い込んだのか。エダマメの父親は本当にただの犯罪者だったのか。

これらの答えが全て明らかになっていくCase4はまさにグレートプリテンダーの集大成であった。

それぞれのCaseは一作品として完結してはいるが、それぞれがCase4のパーツでもあり、その構成はパズルのピースがどんどん組み合わさってハマっていくような気持ち良さがあった。これぞ古沢良太節である。視聴者を大いに楽しませようとするサービス精神、エンターテインメント魂が感じられた。

しかし、ご都合主義的な展開に否定的な意見があるのも確かで、その気持ちがわからないこともない。古沢良太氏の謎かけは緻密に貼られた伏線を丁寧に回収していくというよりかは、予想だにしない事実で視聴者をぶん殴って驚かせる力技的なところがある。悪く言えば、後付けである。ここを肯定的に捉えられるかどうかが、評価の分かれ目であろう。もちろん僕はグレートプリテンダーを十分に楽しむことができた。これほどまでにエンタメ精神にあふれる作品は多くはない。

が、不服な点もチラホラある。

あなたが疑問に思ったように、最初僕もラストシーンの男がわからなかった。物語のラストシーンに、視聴者の記憶に残っていないちょいキャラを登場させるのはいかがなものかと思う。締まりが悪い。似たような理由でシンシアと連れ添っていた男の子を登場させたのもやや疑問である。人身売買の犠牲となった男の子なのだが、パッと見アビーに見えないこともない。

エンディング後にドロシーが登場するのは物語に救いがあって良いと思った。物語の続きを暗示するようなラストも好物である。

実際、グレートプリテンダーは続編『GREAT PRETENEDER razbliuto』の配信が開始された。

本作はドロシーが記憶を取り戻す過程を描いている。グレートプリテンダーファンなら必見である。

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